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KANさんご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

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KANさんご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

 

 

 

KANちゃん、今朝も君のことを思いながら目覚めたよ。

本当にいなくなっちゃったんだね。でも不思議なんだよ。思い出すのは一緒に笑ってる場面ばっかりで、自分でも驚くほど喪失感がないんだ。これってKANちゃんは怒るかなぁ。でも凄いことだと思わないかい。

 

今までも、大切な人を亡くして、哀しみに潰されそうになることは何度もあったけど、こんなふうに一緒に生きてきたことにひたすら感謝できる人って一度もいなかった。

俺には初めての経験だよ。

 

KANちゃんはいつも「時間をかけて作ったものは、絶対面白いものが出来る」って言ってたでしょ。

俺はライブ好きだから常々「拍手を食って生きてる」って言ってるけど、KANちゃんは「めんどくさいものが大好物で、それを食って生きてた」んじゃないかな。

 

同じ事務所の森高千里ちゃんやシャ乱Qと組んだ『パシフィックヘブン・クラブバンド』も、杉山清貴君や馬場俊英君と組んだ『SSKBオールスターズ』も、スキマスイッチと秦基博君と組んだ『星屑の隙間に木村基博』も、めんどくさい構成や細かなアレンジはKANちゃんが全部やったのに、まとめは俺にやらせて、けっして表に出ないし自分の手柄にもしない。変な人だよね。

 

どれも最高に楽しいバンドだったけど、KANちゃんの緻密な企画や構成がなければ絶対に成功しなかったはず。

思い出すのは、スキマスイッチと秦基博君とやった『ボヘミアン・ラプソディ』。あれは凄かった。「こんなの無理だよ」って言いながらも、たった1回のライブのために、ホントに時間はかかったけど、本物とは違う面白いのができたって、やってる自分たちが一番感動してたもんね。

 

KANちゃんの音楽は誰もが認めるように本当に素晴らしい。だけど俺は、君の人柄も音楽と同じくらい世の中に知れ渡ってほしかったなぁ。平和を、人間そのものを愛してた。有名無名、偉い偉くないに関係なく、どんな人とも平等に接する人だった。

 

『世界で一番好きな人』の歌詞にある、

”遠くで起きてる戦争はいつ終わるのかわからない。せめてぼくらは、ずっとお互いを許しあい生きよう。僕は誰とも争わないし、誰を憎む根拠もない”。本当にそう思う。

 

でもね、そんな大切なことを、素敵なメロディに乗せてサラっと歌える人はKANちゃんしかいなかったんだよ。

今、KANちゃんがどこの星に旅立ってしまったのかわからないけど、もっとバカ話したかったな。

もっと笑っていたかったな。なによりもっともっと一緒にステージに立ちたかったよ。

 

KANちゃん、君は俺にとって生涯の友達で、すべてが特別な人でした。

 

股どこかで会おうね。バイバイ。

 

 

スターダスト☆レビュー 根本 要